昆虫の飼い方

手に乗せたカブトムシ

昆虫は夏場にだけ飼って、昆虫が死んだら終了になりがちですが、オスメス両方を飼育して 卵を産ませることで、簡単に繁殖させて翌年も楽しむ事ができます。

昆虫はペットの中でも最も低予算で飼育でき、なおかつ場所も取りません。毎年増やせて 管理も楽なのが昆虫飼育の特徴ですね。

昆虫飼育ではクワガタやカブトムシが最も一般的ですが、他にもコオロギやスズムシなど、 飼える品種はたくさんいます。日本国内で生息している品種なら越冬も容易ですし、 カブトムシのブリードは小学生にも喜ばれます。

昆虫を成虫から卵、幼虫からサナギ、そしてまた成虫へと育てる過程が面白く、なかなかに 奥が深いですよ。また寿命も短いので飽きにくいのも特徴ですね。

昆虫飼育は夏から始める方が多いですが、実は冬からでも可能です。カブトムシやクワガタの 幼虫を買って、瓶に入れてから専用マット(おがくず等)を軽く詰めておけば、春から幼虫が 活動的になって成長してくれ、夏には成虫にまで成長してくれます。

幼虫とマットのセット品も販売されており、千円~2千円程度で飼えます。そのまま 飼育ケースに詰めればOKなので簡単です。秋冬からでも始められます。

昆虫のエサ

成虫には、昆虫用ゼリーが栄養的にもベストです。日持ちもしますし、幼虫なら昆虫用マットを 食べて成長しますので、さほど手間はかからないですね。

ただ幼虫のフンはやや大きく、マットの表面に溜まるので定期的に取り除き、マットも定期的に 入れ替える必要があります。ゼリーもマットも保存がきくので楽ですし、100円ショップで購入 できるので入手も容易ですね。

なお昆虫は外骨格なので、成虫になるとそれ以上は大きくなりません。幼虫のうちにマットを たくさん食べて大きくなります。

コバエに注意

カブトムシやクワガタの成虫に与えるゼリーですが、どうしてもコバエが匂いにつられて 飼育ケースに入りやすいです。対策として、飼育ケースのフタに新聞紙を挟み、さらに 通気用に小さい穴を開けたビニールも被せておくとコバエが入れないので安心です。

エサの確保をしっかりと

昆虫飼育は、ついついエサやりを忘れて幼虫を死なせる事がよくあります。昆虫の種類に よっては、生きたエサや葉っぱをよく食べる生き物もいます。エサが途中で無くなって しまうことがないよう注意してくださいね。

その点では、カブトムシやクワガタは、市販されている専用マットは幼虫が食べますし、 成虫用ゼリーも入手、保管が容易です。エサが簡単に手に入る昆虫から始めるのが ベストだと思います。

まずは国産から始めよう

外国の昆虫も通販で買えますが、飼育の難易度はやや高いので、まずは丈夫な国産の 昆虫から初めて、十分に経験を積んでから外国の昆虫飼育にトライするのが無難ですね。 外国の昆虫は奇麗なもの、大型のものがありますが飼育には経験が必要な品種が少なくないです。

昆虫飼育のルールを守りましょう。

昆虫は、様々な地域で生態系を育み、独自の進化を行ってきました。カブトムシを 例に挙げると、外国のカブトムシもいれば国内のカブトムシもいます。外国の昆虫を 外に逃がすと国内の生態系を乱される恐れがあります。

また、国内のカブトムシでも北日本と南日本とで同じ種でも僅かに違いがあります。 もし南側のカブトムシを外に逃がしていまい、北日本のカブトムシと繁殖してしまうと 両方の混血種が誕生してしまい、元々の遺伝子が壊されてしまいます。 (「遺伝的浸食」といいます。)

こうなると、もう元に戻すことは出来ず、生態系に悪影響を及ぼす可能性が あります。外来種が持ち込んだ寄生虫や細菌が原因で在来種が死滅する事も あります。その為、お店で購入した昆虫は外に逃がさないでください。

飼いきれなくなったら、飼い主の手で殺処分する必要もありますが、それでも 昆虫の場合は成虫の寿命も短いですし、昆虫が死ぬまで面倒をみて、死んだら 燃えるゴミとして処分する事を徹底して下さい。