ホーランドロップイヤーの飼い方

目次

子供のホーランドロップイヤー

ホーランドロップイヤーは耳の垂れた姿が可愛らしい品種です。他の品種と違って耳が 蒸れやすい傾向があるので、耳掃除はこまめに行いましょう。

性格はバリエーションがあり、ジッとしていて大人しい子、人間に良く懐く子、好奇心旺盛で ケージの外で走り回るわんぱくタイプがいます。個体差が大きいので、性格を見極めて 接してあげるのが大事だと思います。

他の品種でもそうですが、お腹はウサギの急所ですので、なるべく触れないようにしましょう。 お腹に触れるのは嫌がり、背中などは嫌がらないですね。

ホーランドロップイヤーの特徴

他の品種と比べて、やや成長が遅いように感じます。ゆったりと大きくなるので、気長に 成長を見届けましょう。またロップイヤー系の中では最も小さい品種なので飼いやすいと 思います。

フレンチロップとネザーランドドワーフの混血種なので、両方の特性を持ち合わせた感じですね。 フレンチロップの毛並みも引き継いでいるので、フサフサな子も結構います。 体形も丸っこいので少し大きく見えますが、お風呂に入れると案外小さかったりします。

個体により性格が極端に違うので、ホーランドロップイヤーを再度飼う場合には、以前の 個体とは性格が異なる前提で観察して接するのが無難ですね。

毛色もバリエーション豊富で、単色の「セルフ」、グラデーションのある「シェイデッド」などが あります。色は成長と共に少し明るくなる感じです。

オランダ原産のウサギで、成長すると平均体重は1.7kg、体長30cm程度まで大きく なりますが、全体的には小さいほうですね。ホーランド(オランダ)のロップイヤー(垂れた耳) というのが名前の由来になります。

ホーランドロップイヤーのケージ

ホーランドロップイヤーも通常のウサギ用ケージで飼育できます。 ケージは直射日光が当たらず、静かな所に設置します。 エアコンの風も直接当たらない場所にしましょう。

ケージのサイズは、ウサギが快適に過ごせるよう十分な広さが必要です。一般的に、ホーランドロップイヤーの場合、最低でも縦60cm×横90cm×高さ45cm程度のケージが推奨されます。ただし、より広いケージを用意できれば、ウサギにとってはより快適な環境となります。

ケージの床材には、ウッドチップやペーパーペレットなどを使用します。これらは尿を吸収し、臭いを軽減する効果があります。床材は週に1-2回程度交換し、清潔な状態を保ちましょう。

ケージ内には、食器、水ボトル、トイレ、休息スペース(隠れ家)を設置します。トイレはケージの一角に固定し、ウサギが習慣づけやすいようにしましょう。隠れ家は、ストレス軽減のために重要です。市販のものやダンボール箱で作ったものを使用できます。

ホーランドロップイヤーの注意点

草原の枯れ木の上に立つウサギ

ホーランドロップイヤーはやや耳が長い分、耳の中が蒸れるのでウサギ用のイヤークリーナーが 必需品です。綿棒に染み込ませてそっと拭いてあげましょう。表面だけを吹きます。

耳の奥の汚れが溜まっているようなら、動物病院で診てもらうようにしてください。 あとは毛がやや長いので、ラビットブラシでのブラッシングもこまめに行いましょう。

ウサギ用のボディシャンプータオル(エステタオル)もあるので、これで体を拭いて お風呂の代わりにすることも できます。抜け毛も取れるので便利ですし、お風呂を嫌がる子にはこれがベストです。 洗面器等のお風呂は徐々に慣らさないと難しいですが、シャンプータオルを嫌がる子は いないと思います。

耳はかなりデリケートなので、強くつかんだりしないでください。ケガの原因になります。 どのウサギも優しくそっと触れて、安全だと感じさせるのが重要です。

ホーランドロップイヤーに必要なもの

ホーランドロップイヤーも他の品種と同じように、グルーミングといって専用クシ(ラビットブラシ) でのブラッシングが必要です。またかじるための木や、真夏用に保冷剤も欲しいですね。 抜け毛は長い分多い方です。季節の変わり目に生え変わります。

保冷剤をいらないタオルでくるんでケージに置いておけばある程度冷えますし、冬用に ウサギ用ヒーターも必要です。低温やけど防止にタオルでくるみましょう。 地域によってはエアコンの併用もお勧めします。寒さにはやや強いですが、暑さには 弱いので注意しましょう。 放熱性の高いステンレスの板を敷いて涼しんでもらう方法もあります。

ウサギ用の爪切りも必要で、専用のカーブした爪切りがあります。最初はコツがいるので ウサギ専門店で切ってもらうのが無難ですね。

シャンプー用にウサギ用エステタオルや専用シャンプーもあります。人間用のシャンプーは 絶対に使わないでください。

ホーランドロップイヤーの食事

ホーランドロップイヤーの食事は、主に以下の3つで構成されます:

  1. 牧草(チモシーなど):食事の70-80%を占めるべきです。常に新鮮な牧草を与えましょう。
  2. ペレット:年齢に応じた適量を与えます。成兎の場合、体重1kgあたり25-30g程度が目安です。
  3. 野菜:1日に体重1kgあたり30-40g程度の新鮮な野菜を与えましょう。

水は常に新鮮なものを用意し、毎日交換します。食事の時間は一定にし、規則正しい生活リズムを作ることが大切です。

ホーランドロップイヤーの運動

ホーランドロップイヤーは活発な性格の個体が多いため、十分な運動が必要です。1日最低2-3時間は、安全な環境でケージ外で自由に動き回れるようにしましょう。

運動時は、電気コードやプラスチック製品など、ウサギが噛んで危険なものを事前に片付けておきます。また、床が滑りやすい場合は、カーペットやマットを敷いて滑り止めをしましょう。

おもちゃを用意することで、より楽しく運動できます。ダンボール箱で作ったトンネルや、かじっても安全な木製のおもちゃなどが適しています。

ホーランドロップイヤーの健康管理

ホーランドロップイヤーの健康を維持するためには、定期的なチェックが重要です。以下の点に注意しましょう:

  • 毎日の観察:食欲、排泄物、活動量などに変化がないか確認します。
  • 体重測定:月に1回程度、体重を測定し記録します。急激な変化は健康状態の変化を示す可能性があります。
  • 歯のチェック:過剰に伸びていないか、定期的に確認します。
  • 爪切り:月に1回程度、必要に応じて行います。
  • ワクチン接種:年1回、獣医師の指示に従ってワクチンを接種します。

異常を感じたら、すぐに獣医師に相談しましょう。早期発見・早期治療が重要です。

ホーランドロップイヤーの社会化

ホーランドロップイヤーは社交的な性格の個体が多いですが、適切な社会化が必要です。以下のポイントに注意しましょう:

  • 早期からの触れ合い:子ウサギの時期から、優しく触れ合う時間を設けます。
  • 多様な経験:様々な音や環境に慣れさせることで、ストレスに強くなります。
  • 他のペットとの接触:他の動物がいる家庭では、慎重に少しずつ慣れさせていきます。
  • 人との交流:家族全員と触れ合う機会を作り、人に慣れさせます。

社会化を通じて、ホーランドロップイヤーはより幸せで健康的な生活を送ることができます。愛情を持って接することで、飼い主との絆も深まっていくでしょう。

以上がホーランドロップイヤーの飼育に関する基本的な情報です。個体差もあるので、あなたのウサギの性格や好みに合わせて調整していくことが大切です。愛情を持って接することで、長く健康的に過ごせるでしょう。