アカヒレのお腹がパンパン

抱卵したアカヒレのメス

アカヒレのお腹がパンパンになっているのは、これはメスが卵を抱えている(抱卵)ためです。 産卵が近いほどお腹が大きくなっていますので、これは異常ではありません。産卵を終えると 元のお腹の大きさに戻ります。

アカヒレを複数飼っていて、水温が比較的高い時期(だいたい水温25℃以上)に、 こういった事がよくあります。初めて見た時は、ちょっと驚くぐらい 膨れていたりします。お腹がプクッと丸くなっていて、比較的ジッとしている場合が多いです。

何かの病気かと心配する方もいますが、これは「アカヒレの産卵が近い状態」 ですので、特に心配はありません。大体はお腹が大きく膨れてから数日中に産卵して元に戻ります。

アカヒレを繁殖させない、増やしたくない方はそのまま放置しておいて大丈夫です。アカヒレが 産んだ卵は、そのままだと親魚に食べられるのでほとんど増えません。アカヒレは卵や稚魚を 食べる習性(食卵)があるためですね。これは他の魚でもよく見られます。

時期によっては、アカヒレの購入時にすでにお腹がパンパンになっていることもあります。 あくまで産卵が近いだけですので、そのまま購入しても問題ありません。 なおアカヒレの産卵は早朝に始まります。昼や夕方には産みません。

アカヒレを増やしたい場合

反対にアカヒレを増やしたい場合は、オスとメスのペアが2,3組いる水槽で水温を26℃に保ち、 メスが卵を産卵してから30分ほど待って、それからアカヒレを全部別の水槽に移します。 親魚が卵を食べる心配がなくなるので、卵は自然孵化できます。

卵は無精卵は白く、有精卵は透明になります。白い無精卵は孵化しないのでスポイト等で 取り除いてかまいません。透明な有精卵のみ残しましょう。卵は大きさ1mm程度と小さいですが よく見ると分かります。

卵は産卵から約3日~4日で孵化します。アカヒレの稚魚にはエサとして粉状のエサをあげましょう。 これはメダカの稚魚用のエサが適しています。これを1日に2回~3回あげます。 またはブラインシュリンプを与える方法もありますが手間がかかるのと水が汚れるのでウチでは 人口エサのみを与えています。

ブラインシュリンプだと栄養価が高く、稚魚の成長が速いですがアカヒレには勿体ないですし、 人口エサだと水が汚れないメリットもあります。人口エサは確かに成長はゆっくりですが、 開封してすぐに与えられ、安くて保存も効くので利便性が高いですね。

「アカヒレの稚魚にはブラインシュリンプを」というサイトもあるようですが、これは飼った事の無い 方の意見だと思います。海外のアカヒレのブリード業者もしないでしょう。なぜなら安価な アカヒレには「手間やコストが全く合わない」からです。

他にグッピーでも飼育していて、沸かしたブラインの余りをあげるなら分かりますが、丈夫な アカヒレには人口エサで十分です。できれば熱帯魚店などで店員さんに「アカヒレの稚魚に ブラインシュリンプってあげますか?」と聞いてみてください。「は?w」という顔をすると 思います。ブラインシュリンプの卵って、アカヒレよりもずっと高いんです・・・。